2012年1月1日日曜日

謹賀新年でございます

徳の高い研究者の
正しい年越しの例
皆様、あけましておめでとうございます。
実験室で年を越してしまった念系男子ことDempoです。
めんどくさい奴ではありますが、今年もどうぞよろしくお願い致します。

さて、冒頭にもあります通り研究室でのアツい年越しを迎えたところの私ではありますが、
“一年の計は元旦にあり”と申しますように今年は研究に始まり研究に終わるという嵐のような一年になる予感がいたします。

2012/1/1 0:12 a.m.
某T先輩の聖骸
ちなみに年越しの瞬間,研究室にいたのは、じゃじゃ馬分析機器の名をほしいままにする、CEことキャピラリー電気泳動をいじっていた私Dempoと、年末までが提出期限の修士論文を吐血しながら執筆していた某T先輩の二人でした。
※キケンなので良い子はマネしないでね




書初め(本年度目標)
そんなT先輩も年越し寸前のカウントダウン中に修士論文をなんとか書き終え、その後まるで憑き物でも落ちたかのように動かなくなりました。

Dempo; Tさん、大丈夫ですか?▼
T先輩 ; ・・・・・・・。 ▼
Dempo; 返事がない。ただの屍のようだ▼

そんな我々にはいまから初詣にいこうなどというモチベーションはもはやなく,家に帰るのさえ億劫になるような心持でありました。
しかしながら、毎年元旦に淡路島にある伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)でおみくじをひいていた私としましては、今年の自分の運を知っておきたいという気持ちもあります。
そこで、最近(自分の中の)巷でまことしやかに噂となっている、「開運!ピークおみくじ(仮)を研究者らしく実証していきたいと思います。




Dempo の自己満足に資する
初ピークおみくじによる2012年度運勢の相対的定量実験


2012年1月元日
飯大 物づくり学部 廃人コース
Dempo


1.1 緒論


分析機器に賽銭を投げ入れ
分析成就を祈願する人々(1/1)


 正月とは我々日本人にとって一年の大きな行事であり、文化的には旧年が無事に終わった事と新年を祝う行事である.正月飾りをし、正月行事を行ったり正月料理を食べて、盛大に祝う.(Wikipedia,et.al)
その行事の一つとして,初詣というものがある.これは年が明けてから初めて神社や寺院などに参拝する行事のことで,一年の感謝を捧げたり,新年の無事と平安を祈願したり,おみくじを引いてその年の吉凶を占ったりするものである.
最近は時代の流れか,神社に行くヒマもないような多忙な人種のために初詣をし,賽銭を投げ入れ,おみくじをに引いて枝に括り付けるところまでを代行してくれる,初詣代行サービスや,おみくじをweb上で引けるwebおみくじなど社会のニーズに応じた過去にとらわれない前衛的なおみくじも多く見られるようになってきた.(Yahoo!占い,et.al)

1.2 諸言

  上記のように多様化するおみくじ事情の中で最近分析系研究者の間で注目されつつあるおみくじが存在する.それが開運!ピークおみくじ(仮)である.これははおみくじの一種で、その年の初めにでたクロマトのピークのシャープさ,intensity,美しさ,リテンション(マイグレーション)タイムのずれ,再現性等をみてその年の吉凶を推し量ろうというものである.
fig1.The correlation between Dempo's motivation and peak shape
また,Dempoのやる気とCEのピークの形状には相関関係があることが知られており,(Dempo,et.al)今年初ピークとその年の吉凶との間には有意な相関関係があることが容易に予想された.
しかし、通説は多数あるものの過去この題材を扱った論文等は掲載されていないことが予測された.そこで、元旦から研究室に引きこもっている残念系男子Y.Dempoをサンプルとし,ほぼ前例がないといえるこの運勢解析研究領域の基盤を固めることを本研究の目的とした.

2.方法

2.1 装置

 本実験では、分離部にキャピラリー電気泳動 (CE)  P/ACE MDQ (Beckman Coulter, Fullerton, CA, USA),質量分析計(MS)は三連四重極リニアトラップ型 4000QTRAP (Applied Biosystems, Foster, CA, USA),またSheath liquidの送液にはマイクロフローポンプ MP-711 (GL Sciences, Tokyo)を用い、2012年に検出された最も早いピーク(2012年元日0:00:23 a.m.)を用いておみくじとした。

2.2 サンプル

 サンプルはY.Dempo OTLΔmoney株(Osaka.U, Japan) の大晦日麻雀で運勢を使い果たしたもののうち,まだ自宅の大掃除をおこなっていないもの且つ,年越しそばを喰い損ねたものを金銭的最少培地で2年間培養したものを分析に供した.


 2.3 キャピラリー電気泳動分析条件

キャピラリー電気泳動に用いたキャピラリーはシリカキャピラリーチューブ (GL Sciences, Tokyo)で,キャピラリーの内径,長さはそれぞれ50 mm,約80 cmとした.またキャピラリーは20 °Cに保温した.電解質は50 mM酢酸アンモニウム pH 9.0を用いた.電極はInlet側をアノード, Outlet (MS) をカソードとした.キャピラリーは分析開始前にあらかじめ電解液を30 psi (2.1 bar) の圧力で60分間送液することにより洗浄した.各分析において試料を注入する前に30 psi (2.1 bar) 5分間キャピラリーに電解質を送液しリンスを行った.その後,サンプル溶液を2.0 psi (0.14 bar) 5秒間送液しインジェクション (6 nL) を行った.その後,キャピラリーに電解質を0.2 psi 5秒間送液した後に,キャピラリーに電圧 30 kV, ランプ時間30秒) をかけて電気泳動を行った.電気泳動開始から20分後に泳動を止め,4.5 psiの圧力で電解質の送液のみを5分間行った.

3.実験結果

今年初めの得られたピークはribitolのものであった.0:00:23 a.m.

fig3.The typical peak of last year
fig2.The first peak of this year


























4. 考察

 過去のピーク形状などを考慮しても実に秀逸なピークであることがうかがえる.(fig2)
しかし,このデータのみではこのピークがおみくじにおけるどの吉凶を表しているのかを決定することはできなかった.
そこで去年度のピークを基準として,そのピークとの比較による相対的絶対運勢量決定を試みた.(fig3)
 去年度のピークと比較すると,intensityについては劣るものの、リテンションタイムやピーク形状の美しさにおいて少なからず勝っていることが強く示唆された.
 しかし,本実験は極限環境下(元旦,徹夜)を前提としているため,繰り返し数N=1のデータとなってしまい,再現性を論じることは不可能である.又,そもそも去年の運勢が何であったかが未知であり,去年度のピークは基準たりえないため,相対比較をしても無意味であることがここに示された.
 
 

5. 総括

 これらの実験結果より,本実験条件下(麻雀後,自宅大掃除未完,睡眠不足,年越しそば飢餓)での初ピークおみくじによる吉凶の相対定量は現段階では極めて困難であることが強く示唆された.

6. 謝辞


本研究を行うにあたり,多くのご指導やご指摘をいただきました当研究室 Dempoに厚く御礼申し上げます.常に懇切丁寧にご助言していただいた同 Dempoに心から感謝の意を表します.多くのご助言,ご援助頂きました同 Dempoに深く感謝致します.
そして年末頃,実験中に息絶えていた私にデカビタ等を奢ってくださった某T先輩,U先輩はじめ,当研究室の皆様に心から感謝の意を表します.