2015年10月25日日曜日

Let's disassemble our QMS!

1週間ぶりの准教授@伊丹空港です。
明日から水曜日まで日本生物工学会の
年会っつーわけで、今日から鹿児島。
そうKGSM 

で、ラウンジでの待ち時間で
ブログってまヽ(•̀ω•́ )ゝ✧
と言いつつ、搭乗がもう直ぐなので
公開される頃には鹿児島でしょう。
てか、超眠いっす。

さて、今回の話題。
ラボ内で少し真面目な勉強会を
火曜日に開きましたので報告。
名付けて、
TRACE DSQバラして、
QMSの中身見ちゃおうぜ!会
(๑•̀ㅂ•́)و✧
タイトルはふざけてるって言わない( ˘•ω•˘ ).。oஇ

福崎研で約10年間くらい働いてもらった
DSQさんがこの度退役を迎えまして、
ラボを去るまえに中身を見て勉強しようか
ということになりました。

一応、准教授はMSの装置方面も守備範囲
ということになっているらしいですので
座学ではなく実学主眼でやりましたです。 

以下、二ヶ国語で行きます。
内容的に間違ってるところももしかしたら
あるかもだけど、大筋合ってるので許せ!
٩( 'ω' )و

今回解剖されるDSQさん(出身Thermo)です。
We will disassemble this QMS
(TRACE DSQ from Thermo Finnigan) 
開けゴマ!
Open sesami
中身はこんな感じです。手前がEIイオン源
どてっ腹を横から突き刺しているのはGCカラムの
トランスファーライン、イオン源との壁との間には
イオンガイドが入っていて奥はQMSです。
QMSの出口には横長ストレートの検出器
(チャネルトロン)が鎮座しています。
This is an overview of DSQ inside.
Front chamber is electron ionization source
with a transfer line for GC column.
Ionization source and QMS was connected via
an quadrupole ion guide. QMS was installed
in the next chamber, and a straight type 
channeltron was found at the QMS exit.
まずはEIイオン源から。
ちなみにもはやEI = electron impactではなく
EI = electron ionizationと呼ぶので間違えないように。。
This is an electron ionization (EI) source.

真上から見ると2本のネジで止まっていることがわかります。
角度を変えるとこんな感じ。 
EI chamber was fixed with two shafts.

さて、分解してみましょう٩(•౪• ٩)
Let's disassemble this EI source! 


ばらばらに。。。
Completely disassembled.  

これは最終段のレンズか?
Is this final lens?

これはリペラー。
This is a repeller.

これはメインEIチャンバー
This is the main chamber of EI.

これは電源供給用の回路がのったセラミック。
This is a ceramic plate with electric lines.

これは収束レンズ系か?(3枚レンズが入っている)
These are lenses for ion convergence.  

角度を変えて
From different angle

これは消耗品の一つ、熱電子生成用フィラメント
良く見ると中央に折れ曲がって取り付けられている
フィラメントが見える。3本のピンのうち2本は
電流用だと思うが、もう一本は加速電圧印加用か?
それとも貫通電流モニター用か?
This is a filament unit to generate thermal electrons.
Three electrodes are found on the ceramic chamber.
Two electrods are for lighting the filament, another
electrode is for applying acceleration voltage? or
monitoring emission current? 

これも重要なパーツ。マグネット。
電子は磁力線があるとそれに巻きつくように運動するので
熱電子コリメーション用。
This is a magnet unit to collimate themal electrons.

以上がイオン源。
続いてイオンガイド周辺を見てみる。 
Let's go on to the ion guide.

一番下のイオン源からのイオンをQMSに導入する
ところね。
In this picture, bottom part is the ion guide
to introduce generated ions into QMS.

QMSを外してみるとこんな感じ。これもやはり
四重極。
After removing QMS, the ion guide is also
quadrupole as follows.
 
正面から見るとポールではなく板で作られた四重極。
端面が平坦だ。面白い。初めて見た。
This is the front view of ion guide.
This ion guide is formed by four plate-like
electrodes. This is very interesting ion guide.

QMSが取り外された後のチャンバーはこんな感じ。
樹脂でQMSが支えらえている。


取り外されたQMS(上)。完全に円柱状の
電極で構成されたQMS。比較としてWatersだったと
思うが新間コレクションのQMS。こちらは双曲面。
This is the main QMS of DSQ system. 
Four cylinders are formed this QMS. The surface
is circle. On the other hand, the bottom QMS is
from Waters. The geometry of the QMS is hyperbola
(this is correct geometry in principle of QMS).
さて、最後は検出器。こんな筒だけどきちんと仕事
してくれるストレートタイプのチャネルトロンです。
右の導線は電圧印加用で左の導線は恐らくシグナルライン
と思われる。ちょっと良く見てないのだが恐らく。。。
The final part is detecter. The role of the ion detector
is to convert ions into electrons, and then converted ions
are multiplied inside the detector. So ions are detected
as electronic signal.
This symple cylinder is a straight type channeltron 
(electron multiplier). The right line is for voltage application 
and another line (to bottom) might be signal line.

講義中の様子。
I explained this instrument using an excellent text book 
(Prof. J Gross's textbook is like a bible for mass spectrometrists). 
http://www.springer.com/us/book/9783642107092
ちなみに、ラボ内の教育用に今回の分解授業の
様子はペーパーにまとめておきますです( ・ὢ・ )

こんなブログをラウンジで書きつつ
さて、とりあえず鹿児島に向けて
プロペるとするヾ(・ω・ )

そしてまさかのスーパー飛行機酔い!!!!
◝(๑⁺д⁺๑)◞՞

気持ち悪い感じで、到着。すぐ治ったけど。
久しぶりに空港を歩いた。。。

学会は明日からなので、この後ラーメン部の活動と
夜の学生さん達との怒涛の飲み会が待っている。
(ノ≧ڡ≦)
(つづく)